小児救急医療 宮河先生のインタビュー

2012年12月29日

小児救急医療を担っていらっしゃる宮河 真一郎先生に直接インタビューさせていただきました!

 

 

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Q1)どうして小児科医になったのですか?

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A)子どもに対してそれぞれ思いがあって皆さんなっていると思います。

小児科は、いわゆる3K。もうからないし、きついし。

それでもあえて小児科医になるということは、それぞれにいろいろな思いがあるのだと思いますし、楽しいですよ。

ピュアな気持ち、じゃないですかね☆

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Q2)小児科医をやっていて良かったと思うときはどんなときですか?

 

 

A)子どもが元気に退院したときなどですね。

成長という面もあります。

患者さんには、重い病気の子どもたちもいます。そういう人たちが、成長して、大人に・社会人になったとき、ですね。

慢性のお子さんだけでなく、かかりつけのお子さんもそうですが、親と一緒に病院に来ていた子が、一人で通ってくるようになり、そして、彼氏を連れて・・・また子どもができたよ、と。

そいうった成長をみることができるのも、、こういう仕事をしている冥利に尽きるのではないでしょうか。

他の科では得られない喜びだと思っています。


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Q3)夜間診療で多い症状を教えてください。 

 

 

A)ほとんどの方は、今、熱が出ました(子どもが)と、熱がでたてのお子さんが来ます。

お母さんたちの初期対応・冷静になってもらえればかなり違ってきます。

 

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Q4)先生からみたら翌朝まで待ってもよかったぐらいの症状だった場合、先生は親を責めたりしますか?

 

 

 

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A)時間や場合によりますよね。

『なんでこんなんで来たんですか?』と、言うことはあります。

夜泣きで、泣きやまない、というだけでくる人もいる。

今熱がでました。

一回吐いた。 という人も。

そういう方は、ざらです。


この中から、「本当に見つけてやらないといけない子どもがいる」ということが、問題なのです。


待合室で早く見つけてあげないといけない。

重症の人を優先する(トリアージ)ので、見つけたらその子を先に診ます。

(これに対して文句を言う人もいますが)。

ニコニコしていて、水分もとれて、熱だけがあるという場合に、解熱剤がないというそれだけで来る。

そういった場合に機嫌はわるくなりますね。怒りはしませんが。

 

逆に、来なくてはいけないのに来ない場合には、怒ります。

朝から何度ももどして(嘔吐して)いるのに、夕方になってようやく心配になって来る人もいます。

『なんでもっと早く連れてこなかったんですか?』と、怒ることはあります。

 

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Q5)先生の一日の動き、大まかでいいので教えてください

 

 

A)広島から通勤して、朝8時から勤務です。

外来・病棟など、患者さんを診るだけでなく、勉強したり、書類を書いたりもします。

 

日中は、多くは外来をしています。その間に入院患者さんの対応をします。
当院はNICUもあるため、緊急で調子を悪くした赤ちゃんや未熟児の対応もします。

 

対外的な仕事も多く、学会の準備や発表などもあります。夜遅くに終わることは多いです。
急患の方や重症患者さんが来られた場合はそこへつきっきりになります。

 

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Q6)お医者様からみて利用者(保護者)にどんな事を望みますか?(何でも想いをお願いします)

 

 

 

 

 

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A)重い患者さんがおられるのに、軽症の患者さんが多くて、医者が疲弊してしまい本当に大事な子に力が発揮できないことがあってはいけないと思うのです。


しかし、このような軽症の患者さんについて、核家族の中にぽつんといるお母さんに言うのは、こくかもしれません。
だからこそ、コミュニティーであるとか、地域が大切!!です。


おじいちゃんおばあちゃんも最近は経験が少なくなってきています

(今のおじいちゃんおばあちゃん世代はまだ若いし、自分の子育ては忘れている)。

なので、かかりつけの小児科の先生や、サークル活動などのコミュニティーが、大事になります。
ママ同士の、生の情報交換。教えあったり、縦のつながり・横のつながり。

同じ心配事を共有できれば、こういう問題も減ってくると思います。

医師会(小児夜間救急センター)は、夜10時40分に閉まるので、国立病院の待合で、待っている人もいる(時間になったら、入ってくる)。

連れて行っていいか、悪いか、わからない。という人たちが、どうやってスキルアップしていくか、そして、どうやって、みんなで伝えていくか。

考えないといけません。


 本・しおり・冊子もありますが、なかなか経験してみないとわからないものです。
 

 

コンビニ受診をなくす→社会を変えていく。
 

 

てをコンビニ受診とは言いません。

私は呉に6年いますが、良くなってきていますよ。
 

兵庫県丹波市で地域の医者がいなくなってしまい、お母さんたちが立ち上がって
コンビニ受診はやめよう!と声をあげて、医者が戻ってきたという事例がありました。


呉も危機意識が出てきたのではないでしょうか?

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Q7)家にもっていたい常備薬はどんなものですか?粉薬などを多めにもらっておいて常備しておいてもいい?

 

 

A)それぞれ、みなさんが、かかりつけ医を持つことが大切です。

 

いつでも気がねなく、日中しょっちゅういけるような、かかりつけ医をもち、しっかりコミュニケーションをとって、お薬も用意しておくといいです。

 

解熱剤をもらっておいて、緊急のときに使ったり、下痢止めもあると、安心ですね。

翌日までもつように準備しておくと一晩、とりあえずしのぐことができます。

 

もちろん、受診するな!ということではありません。


夜は夜で、来なくてはいけない人もいます。

来ないといけない人は来ないといけないのです。

しかし、たとえば電話で聞いてもらったら、電話ですむことが多いのです。


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Q8)どうして輪番制になったの?それによって仕事は減った?

 

 

 

 

 

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A)今、小児科の数が少ない、そして子どもの数が減っています。

 
呉は、3つの大きな病院がありますが、お母さんたち(取材していた私たち)が子どものころは、しのぎを削って病院を開けていた時代もありました。
それって、すごく効率が悪いですよね。

 
それが、1病院に、夜間30人ずつ来ればともかく、10人~5人の患者さんしか、こないこともあります。

夕方の6時から~翌朝8時までが、当直時間としてずっと働いていて、それから日直にはいるのですから

患者さんの人数はたいしたことはなくても、合間合間に患者さんがきて、途中に点滴などもはいりますから医者は夜通し寝ることができません。

 
複数の病院が同じ仕事を行っていても効率が悪いため、一方の病院が働いて他は休む。

 これが輪番制です。

 

お産での役割も大きいです。


呉もいくつかは、産科がありましたが、今は診療所は、数件のみです。

ほとんどが、呉医療センターと中国労災病院の2つの病院での出産ということです。
年間約1800人の子どもが生まれています。
ということは、1000人近くの子どもが、ひとつの病院で産まれています。
月に、80人近くが産まれているということです。

 
当院では、帝王切開には、小児科がついていますから、場合によっては、複数の医師が必要になります。

そこへ、重積患者がくることもあります。

 
輪番制になったために、救急車がやってきます。
現状の輪番制でいいこともあるが、大変なこともある。

医者の仕事の量としては、大きくはかわっていないですね。

 

 

取材してみて

 

最初は緊張気味のくれパステルメンバーでしたが、

だんだん先生のお話に引き込まれていきもっといろいろ聞きたい!と予定外のことも質問しているうちに取材予定時間をオーバーするほど充実した時間でした!

 

今回のインタビューで、コンビニ受診と言われる悪質な受診

(単に夜間救急は便利だから、昼間人が多くて面倒だし~、医師会病院行くのは遠くて嫌だな~などなど)以外に

お母さんたちの知識が未熟だったり、心配しすぎでの受診もとても多いことが分かりました。

 

自分の都合だけの受診(コンビニ受診)が、どれだけ他の重症患者の方にとって危険か、病院が困っているかを知り、

私たち自身がちょっとした病気や怪我で、あわてないように、ちゃんと知識を持つことや、心構えをしておくことが必要だと思いました!

 

私たちママ同士の生の声(情報交換や、お互いで相談したり)が、とても大切だということもわかりましたよ(^_-)-☆

みんなで、支え合える地域になりたいですね♪
(てんこ)

 

この記事は2012年12月に作成しました

記事作成:てんこ

イラスト:マッキー

WEB作成:さぼてん