・呉市だけではなく全国的に進む産科集約について、助産士という立場からお話を寄せて
いただきました。
赤ちゃんという存在は お腹に居る時から沢山のプレゼントをくれますね。
人との出会い、また、普段通り過ぎてしまう、景色、言葉、出会いに心傾けさせてくれる不思議な力を持っています。多くのお母さんが子どもの為ならと、我慢が出来たり、頑張れたりします。そう赤ちゃんはお母さん、そして家族に幸せと沢山のメッセージを運んでくれます。そのメッセージを受け止められたら、一緒に居ることが楽しく幸せに思えるんだと感じます。
一方、楽しいばかりではないですね。今まで生きてきた親の価値観、人格、生活環境までも奪い、粉々にして、どう生きたらいいのか、何を食べたらいいのか、感性を目覚めさせ鍛えてくれます。幸せと困難両方のプレゼントを受け止めて、新たな自分になっていく、それを楽しみに歩んでみると楽しいと思います。
どんな困難があっても、有難い、と感謝の気持ちで歩む、それが幸せに気づく こつ だと思います。
二人目の子育て、今までとはまた違った楽しみ、大変さがありますが、幸せに気づいているあなたなら、また楽しんで歩まれると思います。赤ちゃんに会えること、そしてお母さんと家族が成長される姿を見れること、応援できることを楽しみにしています。
<産科集約の件>
この4月から呉でも総合病院三件が二件に集約され、産科病棟が減少しました。産後訪問をしていると大きな変化、影響を感じます。 けれどぼやいていても簡単に元に戻せる事でもないので、これから個々がどう考えどう進めば良いのか一緒に考えてみたいと思います。 医療が進歩し多くの方が病院に当たり前のように受診出来るようになったのも、ここ50年位の変化です。分娩も家庭と病、医院の出産が半々になったのは昭和35年 今から47、8年位前です。ですから 自分の身体、健康に関しても病院任せにして責任転嫁をし、何に関しても、自力から他力が当たり前になって まだ間もないことなんです。
けれど 今子供を産み育てている世代、それを支援し教え導いてくれる世代は、この当たり前にどっぷり浸かっている世代、だから大変なんだと思います。
では私たちはどう考え進めば良いのでしょうか。
50年前に当たり前だった自力の感覚、感性を取り戻す必要があると思います。他力でない自力で、自分の身体も生活も整えて行く智恵をもたなくては安心して自信を持った生活も お産も出来ないと思います。 そこでよく言われることですが、情報が多すぎて何を信じて良いかわからない、何を選択したらよいかわからない、と。 その選択が出来る力も自分の中にある、感性です。みんな持っているけれど蓋をしてしまっている、感覚感性を取り戻しましょう。 また 自分で考え選択して、それに向かって努力したり工夫した事 その結果に対しては後悔しないこと、ちゃんと受け止める覚悟と責任を持つ事、受け止め方、考え方を常にプラスに持っていくことが大切だと思います。 お産について 私は産む場所もスタイルもそこまで拘らないでほしいと思っています。大切なのは、安心安全、何より いのち を大切にして行く事ですから。その安心、安全のための選択と勉強と出来る事、考え方をきちんと持って自分に責任を持って歩んでほしいと思います。 最近は自宅でも、病、医院でも自然出産が当たり前には出来なくなって来ているのを感じます。それは私たちの生活が自然でなくなったからだと思います。もし自然出産をめざすなら、自然とは何かを、しっかり学び 自然な生活、食を体感していく努力を益々これからはしていかなくてはならない そういう時期が来たと思います。 病院側も助産師が中心となり 赤ちゃん、お母さん、家族にとってプラスになる事を日々考えて実践しています。
最後に、これからも、減少していく中でも、産む側、お産を支援する側、お互いの思い、意見を交換し合え 納得のいくお産 育児が出来る環境が整っていくことを願っています。
助産士 姫宮万寿子
|