産褥体操

2011年2月18日

産褥体操は妊娠・分娩によって変化した筋肉(腹壁や骨盤底筋等)をもとにもどし、血液の循環を浴して母体の復古の助長を目的としています。従ってその時期は分娩後なるべく早く(分娩後24時間以内)から始めるのが望ましいでしょう。※分娩時損傷の有無など、個々の状態を把握し、その程度によって運動動作の進行は主治医や助産師に相談の上、調整してくださいね。

産褥体操の順番

1.腹式呼吸 → 2.足首の運動 → 3.骨盤傾斜運動 → 4.骨盤微調整運動 → 5.骨盤回旋運動 →

6.体幹側屈運動 → 7.胸式呼吸 → 8.リラクゼーション

 

1.腹式呼吸
基本姿勢 仰向けになり両膝を立て、両手の親指と人差し指の先を合わせて三角形を作り、お腹の上に軽くおく。 産褥体操1.jpg
呼吸と動作 吸気は鼻から深く吸い、呼気は腹筋を緊張させながら口から吐く、お腹の上で軽く合わせた両方の親指は吸気でわずかに離れ、呼気で戻るようになり、腹式呼吸の確認が出来る。
回数を多く続けると、頭痛・手のしびれ感等を訴えることがあるので10回以内にとどめるように注意してください。

 

2.足首の運動 1)足首の屈伸運動  2)足首の回転運動  3)足首の運動

 1)足首の屈伸運動

基本姿勢 仰向けになり、少し開き気味に足を伸ばす。 産褥体操2.jpg
呼吸と動作 つま先を立ててからだの方へ引き寄せ、かかとは反対に突き出す気持ちで、ひざに力を入れて伸ばす。次に力を抜き、もとに戻す。
 2)足首の回転運動
基本姿勢 1)と同様です。
産褥体操3.jpg
呼吸と動作 つま先に力を入れて伸ばし、内側から外側に向けて大きく回転させる。次につま先を立てながら同様に内側から外側に大きく回転させる。
3)足首の運動
基本姿勢 1)と同様です。 産褥体操4.jpg
呼吸と動作 つま先に力を入れて十分に指先を曲げる。次いで指の力をぬき伸展させ、同時に足首の緊張もとる。
同時に手指の屈伸、伸展を合わせて行っても良い。
 
3.骨盤傾斜運動 1)骨盤体操-1 2)骨盤体操-2

1)骨盤運動-1

基本姿勢 仰向けになり両膝をたて、両手を横に開く。 産褥体操5.jpg
呼吸と動作 腹部をひきしめ(ひっこめ)ながら、腰を床に押し付けるように肛門(外肛門括約筋)をひきしめ、尾骨を上(会陰部)にまき込むように骨盤の傾斜を行う。次に息を吐いてゆっくり休む。
腹部、殿部の収縮をはかり、脱肛に対しても膣の弛緩に対しても効果的であり、腰痛時にも良い。
2)骨盤体操-2
基本姿勢 1)と同様です。
産褥体操6.jpg
呼吸と動作 基本姿勢からゆっくりと殿部を持ち上げ、腰から背中までまっすぐに伸ばし、もとにもどす。
背中をそらすと腰痛を起こしやすいので注意する。

 

 

4.骨盤微調整運動
基本姿勢 仰向けになり、片ひざを立てる。 産褥体操7.jpg
呼吸と動作 伸ばした方の足のつま先とひざに力を入れ、体(骨盤)の方に体を引き寄せ(子の動作を4呼間)、次にかかとを体と反対方向へ押し出す(この動作を4呼間)ようにして、骨盤を側傾させる。足を代えてくり返す。

 

 

5.骨盤回旋運動1)骨盤回旋体操-1 2)骨盤回旋体操-2

 1)骨盤回旋運動-1

基本姿勢 仰向けになり、片ひざを立てる。 産褥体操8.jpg
呼吸と動作 立てた方のひざが、伸ばした方のひざを越えて床につくように、骨盤の回旋を行う。両肩は床につけたまま、顔は足を曲げる方向と逆を向く。
立てた方の足のつま先は、床から離して回旋した方が腹部に力が入りやすい。
2)骨盤回旋運動-2
基本姿勢 仰向けで両膝をたてる。 産褥体操9.jpg
呼吸と動作

両膝が離れないように注意し、左・右交互に膝を倒して骨盤を回旋させる。片は床につけたままで、顔はひざと反対に向ける。

内・外の腹斜筋が強く働くので、腰を引き締める運動として効果があります

 

 

6.体幹側屈運動
基本姿勢 体を起こし、四足位(四つん這い)なり、手は肩からまっすぐおろし、両膝を少し開く。 産褥体操10.jpg
呼吸と動作 肩を腰に向けてひねりながら、目は肩越しに腰をみる。左右交互に繰り返す。

 

 

7.胸式呼吸
基本姿勢 正座位



産褥体操11.jpg

産褥運動13.jpg

呼吸と動作 腕を曲げ、肘を側腹につける。次に両肘を胸の前で合わせながら息を吐き、同時に首も前屈する。今度は息を吸い込みながら首を上げ、同時に両肘も上に伸ばし外側に向けて大きく円を描き、もとにもどす。
胸式呼吸と同時に乳房の軽擦も行い、肩・首・腕の運動を同時に行う。授乳の緊張、分娩時や就床によりみられる筋肉の緊張、こりを緩和し、上体全体を動かす運動である。

 

 

8.リラクゼーション
基本姿勢 腹臥位 産褥体操12.jpg
呼吸と動作 イラストのような姿勢をとり、全身の力をぬく。