夏野菜特集

2011年2月18日

いよいよ夏本番。
ジリジリっと照りつける太陽に負けないくらい、 元気いっぱいの美味しい野菜たちを見かけるようようになりましたね。
旬の野菜をいっぱい食べて、夏バテなんか吹き飛ばそう!
……とは言っても、夏野菜ってどんなものがあるの?
美味しい料理方法が知りたいな。
夏バテに効くレシピってあるの?
野菜嫌いな子だけど、問題ないのかな。

などなど、色んな疑問が湧いてきますよね。
そこで、今回は、“夏野菜特集”

夏野菜特集4 夏野菜特集5
呉市保健所の管理栄養士・前野さんと、呉市中通の八百屋“Venesty”の店長・金子さんに、野菜に関する疑問に色々答えて頂きました。
*“Venesty”は呉市中通(通称レンガ通り)の“Venesty”は、2005年5月18日にオープンしたばかりの八百屋さんです。 “野菜の美味しさと安全”にこだわり、日本全国の産地から野菜を取り寄せている、こだわりのお店。扱う野菜はすべて、店長の金子さんと、スタッフの府川さんが試食をしてから店頭にならべているんだって!
子どもがいると、食の安全ってとっても気になりますね。
美味しくって、安全なものをいっぱい食べて大きくなって欲しい。それはママたちの共通の思いでは?
農薬はもちろんのこと、余分な肥料まで、できるだけ使わず、じっくり時間をかけて育てた野菜を、スタッフの判断のもとで販売しているという、八百屋“Venesty”。
今回は、“美味しい野菜と、食の安全”について、店長の金子さんに色々教えて頂きました。

夏野菜特集1

A:前野さん
一口に夏野菜といっても、本当に多くの種類があります。
代表的なものを挙げるだけでも、トマト・枝豆・インゲン・キュウリ・トウモロコシ・ピーマン・ナス・ゴーヤ・ネギ・レタス・アスパラ・カボチャ・サヤエンドウ・ミョウガ・ニンジン・おくら・冬瓜などなど。
野菜は旬のものを食べて下さいね。
時期の野菜には、ビタミン・ミネラルなどが豊富に含まれているので、身体に優しいんです。
中でも、夏に特にオススメしたいものは、“モロヘイヤ・オクラ・ツルムラサキ・アシタバ”などの、トロトロした野菜です。 これらの野菜のトロトロした成分は“ムチン”というものですが、この“ムチン”には、タンパク質の分解を助ける効果があり、消化を助けてくれるんです。
また、ビタミンやミネラルも豊富に含まれているので、汗などで失われたビタミン・ミネラル類を補給することもできます。

野菜マメ知識

国産パプリカが少ないのはどうして?

パプリカは韓国産が多いですよね。実は、韓国政府がパプリカ生産に補助金を出していたので、生産が多かったのです。 パプリカは、ピーマンを木に残して完熟させたものなのですが、完熟させることで木に負担がかかってしまう上、コストも高くなるので国産が出回らないんです。

美味しい調理の仕方は?

A:前野さん
ナスはアクが強いので、切ったあと水にさらして下さいね。

キュウリの板ずりは、色を鮮やかにしてくれます。また、酢の物はオススメです。キュウリには、ビタミンCを壊してしまう酵素が含まれているのですが、酢の物にすると、酵素の働きが抑えられるので(ビタミンCの損失が少なく)吸収が良くなるんです。お子さんには、甘酢にしてあげると食べやすくなるかもしれませんね。

トマトが多く残った時は、冷凍保存を利用するのも便利です。良く洗ってから、ビニル袋などに入れて冷凍して下さい。解凍後、生食は出来ませんが、スープ・カレーなどの煮込み料理に使われると便利です。離乳食に使う場合は、冷凍前に皮をむいておくといいですね、お塩はふらないで冷凍して下さい。
スープ
~夏は水分と一緒に、ミネラルなどの栄養がたっぷり入ったスープがオススメです~

夏野菜特集2

とうがんスープ(4人分)

(材料)とうがん…250g 豚肉…100g ニンジン…1/4本 さやいんげん…4本 だし汁(もしくは鶏ガラスープ…適宜 しょうゆ…適宜 塩…適宜
1.とうがんはわたを取り、一口大に切る。ニンジンは皮をむき、いちょう切りに切る。
2.いんげんは塩少々を入れた熱湯でゆでて冷水にとり、斜めに薄くきっておく。
3.だし汁(鶏ガラスープ)で豚肉と1.を煮、しょうゆ・塩で味を調える。青みに2.を添える。

豚ひき肉と野菜のスープ(4人分)

(材料)豚ひき肉…80g タマネギ…1/3個 ニンジン…中1/3本 ピーマン…2個 じゃがいも…中1個 トマト…小1個 塩…小さじ1 油…適宜 だし汁…適宜
1.たまねぎ、ニンジン、ピーマンは1cmくらいの大きさに切る。
2.じゃがいも、トマトは1cmほどの角切りにする。
3.なべに油を熱し、1.と豚ひき肉を炒める。
4.3.にだし汁を入れて、塩で味を調え、ジャガイモを入れて8分通り火が通ったらトマトを加え煮る。

サラダ

~水分が多い夏野菜は、冷蔵庫で良く冷やすと、口当たりもよく、さっぱり美味しく頂けます~

キュウリのカッテージチーズあえ

(材料)キュウリ、カッテージチーズ、レモン、オリーブオイル、(一味唐辛子)…いずれも適宜
1.キュウリは塩をふって板ずりし、洗ってから一口大に切る。
2.キュウリにカッテージチーズ、レモン、オリーブオイル、(好みで一味唐辛子〈子どもは控えてね〉)を加え混ぜ合わせる。

サラダ寿司

(材料)ご飯、三温糖、酢、塩、ツナ缶、ちりめんじゃこ、キュウリ、ニンジン、白ゴマ
1.酢飯を作る。
2.ニンジンは小さなサイコロ状に切り、ゆでる。
3.キュウリも小さなサイコロ状に切り、塩を少々ふっておく。
4.ちりめんじゃこは熱湯をかけて塩抜きする。
5.1.の酢飯に、2.~4.とツナ缶の汁気を切っていれ、よく混ぜ、ゴマをふる。

おやつ

野菜チップス

(材料)ゴーヤ、レンコン、ごぼう、ニンジン、かぼちゃ、油
1.ゴーヤは種をくりぬき、薄切りにする。
2.ごぼう、レンコンは皮をむき、それぞれ薄切りにし、酢水にさらしてアクをとる。
3.ニンジン、かぼちゃも薄切りにする。
4.1.~3.の野菜の水気をよく拭き、熱した油で素揚げする(カラッとさせるため2度あげする)。

残留農薬が心配……。

A:“Venesty”金子さん
以前、中国からの輸入野菜の残留農薬が問題になりました。
実は、中国では収穫前にはあまり農薬を使っていないのですが、海外に出荷する時に、保存性を高めたり、害虫対策などの目的で使用されています。

A:前野さん
できることなら新鮮かつ国産のものを選んだ方がいいと思います。
輸入野菜の場合は、1.流水でよく洗う。2.火を通せるものは通す。ことが大切です。

肥料とお野菜のことを教えて!

A:金子さん
肥料(と水)を少なくすると、野菜の変色は早いものの、味が濃い野菜になります。
野菜を青々とさせているのが、土壌に含まれるチッ素です。
肥料によってチッ素を補うことで、青々として変色も遅い野菜になるのですが、青々としているからといって栄養面で優れている訳ではありません。
肥料を削った野菜の味が濃くなるのは、肥料を少なくすることで生育に時間をかけるからなんです。例えば、通常販売されているホウレンソウが30日で出荷となるところを、肥料を削ったものは45日かけて育てます。そうすることで、味も濃く、栄養価も高い野菜になります。
ホウレンソウが生で食べられないのは、肥料のあげすぎも原因なんですよ。肥料を削ったものは生でも美味しく食べられます。

野菜はどうやって保存したらいいの?

A.金子さん
野菜は、野菜保持袋(スーパーなどで市販されている)に入れて保存するだけで、グッと長持ちします。あとは、それぞれの野菜に応じた保管をして下さい。
トマト・キュウリ・葉もの野菜は冷蔵庫へ。 ナスは寒さに弱いので、室温がいいんです。
ニンジン・タマネギ(新玉ネギも)・じゃがいもなどの根菜は、湿気に弱いので風通しがいいところで保管して下さい。 ハーブは冷蔵庫ですが、冷やしすぎは禁物です。

夏野菜特集3

子どもは、何ヶ月くらいから生野菜が食べられるの?

A.前野さん
保健所でお配りしている、離乳食の進行の目安表でみると、生野菜は離乳食後期(9ヶ月頃~)から与えられることになっています。
ただし、あくまで目安なので、お子さんが食べられる固さと味のものを、1口からあたえて下さいね。
1歳を過ぎて、離乳食も終わりに近づいてきた子どもさんでしたら、与えてはいけない野菜はありません。ただ、この場合も、子どもさんが食べられる固さと味に気を付けて。

子どもが野菜を食べないから心配。

A.前野さん
野菜が食べられないという時、原因が主に2つにわけられると思います。
固さ=野菜の繊維がすりつぶせない場合と、味=野菜の匂いや味が苦手という場合です。
固さに問題があって、例えば、キャベツやレタスなどを口からペッと出してしまう時は、柔らかく煮込んだり、細かく刻んで、繊維を細かくしてあげると食べやすくなります。
野菜独特の味が苦手な場合、例えばゴマ風味やマヨネーズ合えなどにすると食べやすくなりますね。
また、もう一つの考え方に“食べられないものを無理強いしない”という考え方もあります。他の野菜が摂れているなら、多少のことは大丈夫ですよ。

野菜ジュースでも栄養をとれているの?

A.前野さん
野菜ジュースは、全く飲まないよりは、飲んだ方がいいですね。
ただし、野菜ジュースでは、ジュースを漉した残りかすの分の栄養はとれないので、まったく野菜と同じ栄養価とは考えないで下さい。あくまで野菜の一部の栄養が補える、と考えて。
また、野菜不足を補うことを考えて飲むなら、果汁の割合が低いものを選んで下さい

最後に、子育てをしているママたちへのメッセージをお願いします。

A.金子さん
野菜について考えて欲しいですね。
農家さんが、一体いくらで野菜を出荷しているか?(……たとえば、ホウレンソウが3束100円で売られているとします。その時、農家では1束いくらぐらいで出荷していると思いますか?おそらく1束10円20円くらいでしょう。)値段が安いことだけで野菜を判断したら、野菜の自給率低下、ひいては輸入品の増加につながります。 “美味しい野菜を作る農業をしたい!”と考える若者も多いのですが、採算がとれずに諦めてしまう人が大半です。売る側が、野菜の安さなどで客を引くのに問題もあるのですが、消費者が良い物を良いと評価していって欲しいと思います。そうした消費者の判断が、ひいては国全体の未来につながるんです。

A.前野さん
食事を食べるとき、栄養面に注意することも大切ですが、“一緒に楽しく食べる”ことも大切にして下さい。子どもさんの思いでの中に、“家族と一緒に、ご飯を楽しく食べた”という記憶をいっぱいつくってあげて欲しいな、と思います。 また、“野菜が食べられなくて困ちゃうな”という場合、例えばお店で一緒に野菜を選んだり、近くに農家や畑などがあったら、野菜が育って行くところを見たり、実際野菜を育ててみる、といった食の体験をすることで、自分から野菜が食べられるようになることもあります。
食べることを一緒に楽しむ雰囲気作りと、食の体験。この二つを大切にして頂きたいな、と思います。

栄養士の前野さん、Venestyの金子さん、
長時間にわたり、色々と教えて頂き、ありがとうございました。

くれパステルメンバーの感想

今まで、“野菜”についてさほど重要に考えたことのなかった私は、この取材を通して“野菜”の美味しさを知り、野菜の生育環境や過程、食の安全について考えさせられました。 本当に美味しい野菜を作るのには、時間とコストがかかりますが、そうすることで私たち消費者に、安心できる上に美味しい野菜を供給してくれる農家さんが増えることを期待するのですが、その農家さんを支えるのは、私たち消費者の判断にかかっているんですね。
“Venesty”金子さんが、取材に協力してくださる際に“野菜の美味しさを伝えられるなら!”と言ってくださった意味の深さを感じました。(みんみん)

“Venesty”のお野菜は高い!けど、とっても美味しい。ちょっと意識して時々買うようになったら、野菜を使い切れずに悪くして捨ててしまうことがなくなったよ!今までもったいないことしていたんだなぁと反省。確かに、意識することが大切なんですね。(スミゾウ)

子どもが小さいと、食べむらの一つ一つが気になりがち。食べる量が増えない、お肉ばかりで野菜を食べてくれない、ご飯を食べないetc.
でも、栄養士の前野さんのメッセージ“食べることを一緒に楽しむ雰囲気作りを大切にして”という言葉にハッとしつつ、ホッとしました。
お夕飯の時間だから、子どもだけ先に食べさせちゃえ!はやめて、時間があわせられそうなら家族で一緒に食べよう。多少歩き回って、両親のお皿のものを食べていても、楽しく食べられるならまっいいか(自分のお皿のキュウリは食べられないのに、パパのお皿のキュウリは全部食べちゃったりするものね)。食の体験も大切なんだなぁ。お米を一緒にとぐと、床一面米が散らばって“むぅ~”となる時もあるけれど、時には、ご飯を一緒につくるのもいいかもね。
前野さんは、栄養士さんであると同時に、3歳と5歳のお子さんのお母さん。今回、お野菜のことについて教えて頂いたのですが、所々に、先輩ママの優しいアドバイスも頂き、気持ちが楽になった取材でした。(スミゾウ)